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体外受精で生まれる子供と障害率は関係ない

体外受精を行うことによって、子供に障害が出る確率は自然妊娠の場合と変わりません。一般的に体外受精で妊娠した子供には障害が出やすいイメージがありますが、医学的な根拠はないといわれています。実際に、国内において体外受精と発達障碍児を結びつけるデータや論文はありませんでした。

こちらのページでは、体外受精における障害児との関連性や、障害児が生まれる原因についてお伝えします。誤った認識で体外受精を断念しないために、参考にしていただければ幸いです。

体外受精で生まれた子どもの先天異常は全体の約3%

世間的に、「体外受精で生まれてくる子供は障害を持っていることが多い」という根拠のない噂を聞いたことがある方がいると思います。実際は、体外受精と障害を持った子供を紐づける医学的なデータはありません。

体外受精を行って誕生した子供の先天異常の出現率は全体の3%と言われています。この数値は、自然妊娠で生まれたケースと比較しても差はほとんどありません。
つまり数値上は体外受精、自然妊娠ともに子供に異常が出る可能性はほとんど変わらないということが明らかになっています。このような事実をふまえて、妊娠出産時に障害を持った子供が生まれる原因を以下にまとめました。

高齢出産になりやすいのがイメージを低下させる原因

体外受精の出産に関してリスクが高いイメージがある要因は、高齢出産が関係しているといえます。体外受精は妊娠するための最後の砦。タイミング法や薬物療法といった不妊治療でなかなか妊娠することが難しい方が行う治療法です。これらの不妊治療を試してから体外受精治療にたどり着くため、ある程度年齢を重ねているケースがほとんど。結果、高齢出産となる場合が多いのです。高齢出産にはそれなりの障害リスクがあると考えられています。

高齢出産のリスクとは

自然妊娠の場合でも高齢になるほど障害リスクは高くなります。ですので、体外受精だけが障害リスクが高いとはいえません。高齢出産でリスクが高くなる原因は、卵子や精子の老化といわれています。

卵子や精子が老化することで、遺伝情報を伝える染色体に異常が発生。生まれてくる子供に障害が出やすくなるのです。高齢出産に対して女性の年齢に注目されがちですが、精子の老化も障害を及ぼす原因といわれています。老化には個人差があり、生活習慣によっても変わってくるもの。元気な子供を産むためには、男女ともに健康的な生活習慣を心がけたほうが良いでしょう。

体外受精では移植する受精卵を選別します

体外受精では、より質の高い受精卵を選択できます。子宮に戻す際、移植に向いている受精卵とそうでない受精卵を選別。質の良い受精卵を優先して移植し、妊娠成功率を高めてくれます。

受精卵を選別する基準

選別する際、受精卵が均等に分割しているか、成長のスピードが速いか、破損の数はどの程度か、といった内容を確認。分割の大きさがバラバラなものや破損の数が多いものは着用しにくい受精卵と判断し、移植の際には優先順位が下がります。このような、受精卵の選別工程のイメージが独り歩きして体外受精へのネガティブなイメージにつながっているのかもしれません。

受精卵を選別する重要性

一つだけいえることは、妊娠を成功させるに着床しやすい質の良い受精卵を選ぶことが大前提です。体外受精を行った場合は、質の良い卵子を採卵し、受精させた後もチェックします。着床しやすく質の良い卵子を選別するのは、妊娠を成功させるうえでとても大切な工程なのです。なるべくリラックスした状態で治療に臨むには、主治医と相談することをおすすめします。

体外受精の際に夫婦の遺伝子の検査ができます

自然妊娠にもいえることですが、夫婦のどちらかに遺伝子疾患がある場合は、子供に遺伝してしまうかと心配になってしまいますよね。体外受精の際は着床前に夫婦の病気が子供に遺伝しないどうかをチェックできます。病気の遺伝がないことを受精卵で確認したあとに移植できるため、妊娠時の精神的負担を軽減できるでしょう。

着庄前診断とは

受精卵が胚分割を経て子宮に着床する前に行う診断です。出征前診断とは異なるため、母体へ負担をかけることなく検査ができます。国内で着床前診断を受ける際、日本産科婦人科学会で定められている基準があることを認識しておきましょう。デュシェンヌ型筋ジストロフィー、筋強直性ジストロフィー、Leigh脳症、ミトコンドリア病などの重い遺伝子疾患を持っている人が診断条件になります。

治療を続けて妊娠したとしても、生まれてくる子供に障害があるのは怖いですよね。遺伝子疾患があるために、子供を諦めようかと悩んでいる場合は、一度調べてみてから検討してみてはいかがでしょうか。

障害児と体外受精はさほど関係ない

体外受精が障害を持った子供を産む原因とは限りません。障害を持った子供が生まれる確率は自然妊娠時とさほど変わらないのが特徴です。
体外受精、自然妊娠問わず、障害を持った子供が生まれる原因は卵子と精子の老化といわれてます。加齢による老化だけでなく、暴飲暴食、睡眠不足など不規則な生活習慣が卵子と精子の老化を招くのです。

また、女性の卵子側だけに問題があるとは限りません。男性側の精子が原因で不妊になることも。女性側だけを検査・治療するだけでなく男性不妊治療を行っている専門の医療機関で検査することも視野に入れておいたほうが良いでしょう。専門のクリニックの場合、妊娠実績や専門医が在籍しているかを確認したうえで選ぶようにしてくださいね。