横浜市内の体外受精が受けられるクリニックを紹介しています
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体外受精の胚移植があると知ってはいても、具体的にどんなことをするのか詳細が分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
胚移植には複数の治療法があり、一つひとつ内容が異なります。最近では、技術の進歩によりさまざまな移植法が進められているようです。ここでは、胚移植の種類や特徴についてお伝えしますのでご一読ください。
胚移植は、体外で受精を行った後、成長した胚を子宮に戻す治療法です。タイミング法や人工授精といった一般不妊治療では妊娠が難しく、妊娠の可能性が少ないと判断された場合に行われます。現在では、多くの大学病院や専門のクリニックで行われているほど確立された治療法になりました。体外受精により誕生した赤ちゃんの数は15,000人以上もいると言われています。これまで不妊に悩んでいたカップルに可能性の幅が大きく広がりました。
体外受精の採卵を行う際、前の周期からの準備が必要になります。体外受精のスケジュールが決定してから胚移植を行うまで、1~2ヶ月はかかると想定しておきましょう。うまく採卵できない場合は、さらに期間が長くなることも頭に入れおいてくださいね。体外受精期間中は、採卵時は10~15分程度で終わります。ただし、麻酔を使用する際は半日ほどかかるとのこと。入院期間は特にないため、仕事を続けながら採卵できます。
採卵から2~3日かけて受精した胚を発育させ、分割が進んでいるのを確認した後に子宮に戻す治療法です。移植可能な胚が複数ある場合、状態の良い胚から順に移植。認知度の高い移植方法であり、受精後2~3日という若い胚を子宮に移植するため、子宮内で胚が育たない可能性があります。
初期移植で妊娠に至らなかった場合に行う治療法です。受精後5~6日、胚盤胞になるまで発育させてから移植を行います。初期胚と比較すると、卵子への着床率や妊娠率は高くなる傾向とのこと。以前は胚盤胞まで成長させるのが困難でしたが、最近では新しい培養液が開発されたことで胚盤胞まで成長させることができるようになりました。必ずしも培養した胚が、胚盤胞になるわけではありませんが、妊娠に至る可能性が高い胚を選べるでしょう。より自然妊娠に近いタイミングで子宮に胚を戻せます。
分割をはじめた受精卵(胚)と胚盤胞移植を組み合わせた移植方法です。分割胚を移植して、子宮内膜に着床しやすい環境を整えます。そこに、胚盤胞移植によって成長させた胚を子宮に移植することで高い着床率を得ることが可能。この治療方法は、移植する胚が2つ必要になります。なおかつ、胚盤胞まで成長していないとできない移植法です。2つの胚を使うため、場合によっては多胎妊娠といった2人以上の赤ちゃんを同時に妊娠する可能性があります。
胚は、子宮内膜に触れると覆っている透明の帯の一部が溶けて中の胚が外にでます。これをハッチングといい、中の胚が子宮に着床することで妊娠。ところが、まれに胚を覆っている透明の帯が、硬くなったり厚くなったりしてハッチングしづらくなっている胚があります。この場合、透明帯に一部穴をあけたり、薄く削ることでハッチングしやすいように調整する治療法を採用。この治療法をAHA:アシスティッドハッチングといいます。
排卵日を確認し、卵子と精子を体外受精させたあと、受精した胚を体内に戻します。腹控鏡手術によって卵管采から卵巣に注入する方法です。卵管内で受精させることが困難な場合に対して行われます。
健康な卵子と精子を体外受精をせずに、卵子と精子を直接卵管内に注入する方法です。ZIFTと同様、腹控鏡手術で行います。精子が卵管内をうまく移動できない場合や、卵子の排出に問題がある場合につかわれる治療法です。
胚移植方法は、大きく分けて2つあります。採卵から2~3日で移植する初期胚移植と、5~6日で移植する胚盤胞移植。方法によって治療日数が変わってくるため、事前に医師と確認する必要があります。胚盤胞移植は、着床率が高いため妊娠しやすい治療法といえるでしょう。実際に、受精卵の約50%は胚盤胞まで培養によって成長させることができます。
最近では、培養技術の進歩に伴い子宮内膜の状態が悪く、なかなか着床できない方に行われることが増えてきました。ただし、胚盤胞の培養は管理が難しいため、充実した設備が整った施設で利用するのが望ましいといえます。胚移植を検討されている方は、実績だけでなく培養管理体制なども加味したうえで施設を選ぶようにしてください。
体外受精治療において、注目度が高まりつつある凍結胚移植。採卵して受精した後、胚に育ったものを凍結して保存しておく方法です。1ヶ月以上保存でき、凍結しておくことで、胚を移植するタイミングを選べ、良い状態で着床につなげることができます。
凍結胚移植は一度の採卵で複数の卵子を採取して保存することが可能。通常、採卵の回数が増えるほど検査や投薬など女性への負担も大きくなります。その点、複数の卵子を採取して一度凍結しておけるため、心身ともに負担を軽減しながら体外受精を続けられるようになりました。