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体外受精の経過

体外受精で移植したあとは、ちゃんと着床したのかが気になるものです。一般的に体外受精後の妊娠判定を行うまで通常14~21日程度かかります。胚移植後は着床するまでに3~5日ほどかかりますが、普段通りの生活を続けても問題ありません。

受精卵は胎盤を形成するための呼ばれる細かい根のようなもの(絨毛)を子宮内膜に生やしています。日常生活を過ごす程度であれば着床率が変化することはありません。 ただ、受精後の経過について気を付けなければいけないポイントもあります。ここでは、体外受精後の経過や対応についてお伝えしますのでご一読ください。

胚移植後の経過について解説

体外受精においては、移植した胚が受精卵に変わり無事に着床すれば妊娠成功となります。着床までの日数は、移植した受精卵の状態によって異なるもの。
体外受精後の胚日数ごとの経過は以下になります。

受精して2~3日後

初期胚と呼ばれる期間。4~8分割になった受精卵を移植した場合、うまくいけば3~5日で着床します。

受精して5日目以降

胚の次の形態である胚盤胞。初期胚よりもさらに分割がすすんで成熟した受精卵を移植した場合、うまくいけば1~2日後に着床します。

受精して7日目以降

早い人では胚移植後1週間ほどすると妊娠初期特有の症状を感じるようになります。乳房や乳首に張りや痛みを感じたり、性器から少量の出血や吐き気があったりと「つわり」に近い症状が特徴です。基本的に、正確な妊娠判定ができるのは胚移植後、14~21日程度経過してからになります。ただし、「あまりに出血や痛みが続く」場合は、ほかの原因も考えられるため、医療機関やクリニックを受診してください。

胚移植後14~21日経過後の妊娠検査を行う際、血中や尿中に含まれている妊娠ホルモンと呼ばれるhCGホルモンが分泌されているのかを確認します。

胚移植後の妊娠判定はホルモン濃度によって判定

胚移植後の妊娠判定は、血液検査や尿検査によって行います。体外受精で着床した後のhCG(ヒト絨毛ゴナドトロピン)と呼ばれているホルモン濃度を測定して妊娠判定をするのです。hCGは、妊娠週数が進むにつれて分泌量が増えます。そのため濃度の数値が判定の基準になることを覚えておきましょう。
hCG濃度が正しく判定できるのが胚移植後の2~3週間後ですので、この期間に妊娠判定を行います。

hCG数値が100mIU/mL以上になったときに妊娠と診断。人によっては100mIU/mL以下でも妊娠している可能性もあります。市販の妊娠検査薬で計測しても問題ありません。ただし、基準値の仕様が少し異なるため、クリニックでの検査のほうが正確に検査できます。

妊娠初期症状が現れます

胚移植後に妊娠すると、自然妊娠と同様に妊娠初期症状が現れることがあります。体外受精であっても違いはありません。胚盤胞が着床している場合、次のような症状が考えられます。

  • 微量の出血がある
  • 胸が張り、痛みを伴う
  • 頭痛、腹痛など身体のどこかに痛みを感じる
  • ニキビや吹き出物が出る
  • 基礎体温が高い状態が2週間以上続く
  • 吐き気を感じる
  • 頻尿、便秘、下痢になる
  • おりものの量や色が変化する
  • 倦怠感や眠気が続く
  • 食べる物の好みが変わる

上記のような妊娠初期症状を全く感じない方もいます。風邪の症状と似ているため妊娠に気づかないことも。体外受精を受けている方で該当する症状のある方は、医療機関を受診するようにしましょう。

体外受精後の生活について気をつけたいポイント

体外受精後の移植後は、通常通りの過ごし方をしても問題ありません。過剰に神経質にならずに、リラックスして過ごすことを意識しましょう。
ただし、アルコールやたばこ同様にいくつか避けたほうが良いこともあります。以下に記載していますので参考にしてください。

激しい運動をしない

妊娠中の方でもいえますが、胚移植を受けた方も同様に激しい運動を控えてください。フルマラソンや登山、団体競技など身体に負担がかかる動きは子宮に影響を及ぼす可能性があります。ウォーキング等の軽めの運動であれば問題ありません。

胚移植当日に入浴や水泳をしない

膣内から雑菌が入り、感染する可能性があるため湯船につかるのはなるべく避けてください。シャワーを軽く浴びる程度にしましょう。

食生活に気をつける

アルコールやカフェインなどの刺激物は控えるようにしましょう。母体だけでなく、胎児の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

夫婦生活は2~3日後にする

精液は子宮を収縮させる作用があります。子宮が収縮するとお腹の張りや痛みにつながることに。胚移植2~3日後は夫婦生活を避けるようにしてください。
着床を待っている場合は必ず避妊することも大切です。

自然妊娠と体外受精の本質は同じです

基本的に、体外受精による妊娠であっても自然妊娠と変わりはありません。妊娠中の経過や、生まれてくる子どもも違いはないのです。

男性の精子の運動率が悪い・女性の受け入れ側に問題があるといったトラブルが見つかった場合のステップになります。治療段階において精子と卵子の働きを確認。原因を理解したうえで治療に取り組みます。治療中の受精する過程において、卵子と精子が一つになる受精には人の手を加えていません。そのため自然妊娠との違いがないのです。

体外受精は多くの医療機関や専門のクリニックで取り扱われている治療法。現在までに体外受精で誕生した赤ちゃんの数は増えてきています。妊娠を成功させるためも規則正しい生活習慣を心がけて、根気よく続けていくようにしましょう。