横浜市の不妊治療で受けられる高額療養費制度

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「体外受精の3割負担、計算したら数十万円になるけれど、本当に払えるの?」――そんな不安を感じている方は少なくありません。保険適用になったとはいえ、採卵や胚移植を行う周期では、窓口で提示される金額が高額になることもあります。

しかし、不妊治療には1ヶ月ごとの自己負担額に“上限(天井)”がある制度があることをご存じでしょうか。それが「高額療養費制度」です。

横浜市内のクリニックに通う前に、この制度を理解しておくことで、「払えないかもしれない」という漠然とした不安は大きく軽減されます。本記事では、限度額の具体的な金額、計算方法、月またぎの注意点、さらに限度額適用認定証やマイナ保険証の活用方法まで、実践的に解説します。

① 高額療養費制度とは?不妊治療でどう役立つ?

1ヶ月単位で医療費に上限が設けられている制度

高額療養費制度とは、1日から月末までの1ヶ月間に支払った保険診療分の医療費が一定額を超えた場合、その超過分が払い戻される制度です。

不妊治療では、採卵費用、顕微授精、胚移植、ホルモン補充の薬代など、保険適用となる診療はすべて合算対象となります。1回の治療で高額になりやすい分、この制度の恩恵は非常に大きいといえます。

重要なのは、「3割負担=そのまま全額自己負担」ではないという点です。一定額を超えた部分は後から戻る、あるいは最初から上限までの支払いで済みます。

世帯合算の仕組み

夫婦が同じ健康保険に加入している場合、同一世帯として医療費を合算できます。たとえば、妻が体外受精を行い、夫が別の保険診療を受けていた場合、それらを合算して上限判定が行われます。

単独では上限に届かなくても、世帯合算により払い戻し対象になるケースもあります。共働き世帯は、加入している保険の種類(協会けんぽ・組合健保・国民健康保険など)を一度確認しておきましょう。

② 【年収別】あなたの1ヶ月の支払上限額はいくら?

高額療養費制度の自己負担上限額は、年収(標準報酬月額)によって区分されています。

区分 年収目安 自己負担上限(月額)
約1,160万円以上 約25万円+α
約770〜1,160万円 約17万円+α
約370〜770万円 約8〜9万円
約370万円未満 約5〜6万円
住民税非課税世帯 約3万円台

横浜市内の一般的な世帯(年収約370万〜770万円程度)の場合、1ヶ月あたり約8万円〜9万円が上限になります。つまり、窓口で30万円請求されても、最終的な実質負担は約9万円前後に抑えられる可能性が高いのです。

シミュレーション例

体外受精1周期で窓口請求が30万円だった場合、区分ウに該当すれば、自己負担上限は約9万円。差額の約21万円は後日払い戻されます。

これを知らないと「毎回30万円かかる」と誤解してしまいがちですが、実際には上限制度があるため、家計への影響は大きく変わります。この“上限がある”という事実が、最大の安心材料です。

③ 窓口負担を抑える「限度額適用認定証」とマイナ保険証

償還払いのデメリット

限度額適用認定証を利用しない場合、いったん高額を支払い、数ヶ月後に払い戻される「償還払い」となります。その間、家計から大きな金額が出ていくため、精神的・資金的負担が発生します。

限度額適用認定証の申請方法

加入している健康保険へ申請すると発行されます。横浜市国民健康保険の方は各区役所の保険年金課、社会保険の方は勤務先または協会けんぽが窓口です。

これをクリニック窓口で提示すれば、最初から上限額までの支払いで済みます。

マイナ保険証の活用(2026年時点)

マイナ保険証を利用している場合、オンライン資格確認により限度額情報が自動反映されるケースが増えています。事前の紙申請が不要になることが多く、手続きが簡素化されています

横浜市内の多くの医療機関で導入が進んでいますので、受付で確認すると安心です。

④ 横浜市で注意したい「月またぎ」の落とし穴

高額療養費制度は「暦月(1日〜末日)」単位で計算されます。

たとえば、採卵が月末、移植が翌月初旬になると、それぞれ別月扱いになります。その結果、2ヶ月分の上限額まで支払う可能性があります。

不妊治療は体調や卵胞の成長によってスケジュールが決まるため完全な調整は難しいですが、月末の採卵予定がある場合は、医師と相談しながら可能な範囲で日程を確認することも一つの家計管理の工夫です。

⑤ 合算できる費用・できない費用

合算OK

  • 院外処方の薬代(保険適用分)
  • 他院での保険診療分
  • 同一世帯の家族の保険診療費

これらはすべて1ヶ月単位で合算されます。複数の医療機関を受診している場合も対象です。

合算NG

  • 選定療養(予約料など)
  • 先進医療の自己負担分
  • 差額ベッド代
  • 入院時の食事代
  • 保険外検査(PGT-Aなど)

不妊治療では先進医療やオプション検査を追加することがありますが、これらは高額療養費制度の対象外です。保険内と保険外を区別して予算を考えることが重要です。

⑥ 横浜市民の主な申請先

  • 国民健康保険:横浜市各区役所の保険年金課
  • 社会保険:勤務先の健康保険組合または協会けんぽ

治療開始前に一度問い合わせておくことで、スムーズに手続きが進みます。

よくある質問(Q&A)

Q1. 高額療養費制度とはどのような制度ですか?

A. 高額療養費制度とは、1か月に支払った医療費が一定額を超えた場合、その超過分が払い戻される制度です。不妊治療では採卵や胚移植などで費用が高額になりやすいため、この制度を利用することで実質的な自己負担額を抑えることができます。保険適用となる診療であれば、不妊治療の費用も対象となります。

Q2. 体外受精で高額な請求があった場合、実際はいくら負担すればよいですか?

A. 年収区分にもよりますが、一般的な世帯(年収約370万〜770万円)の場合、1か月の自己負担上限は約8万〜9万円程度です。たとえば窓口で30万円の請求があった場合でも、最終的な負担はこの上限までに抑えられ、超えた分は払い戻されます。そのため、見た目の金額よりも実際の負担は大きく軽減される可能性があります。

Q3. 限度額適用認定証を使うと何が変わりますか?

A. 限度額適用認定証を事前に取得して医療機関で提示すると、窓口での支払いが最初から自己負担上限額までに抑えられます。認定証がない場合は一度高額を支払い、後日払い戻しを受ける必要があるため、資金面の負担が大きくなります。治療開始前に準備しておくことで、支払い時の負担を軽減できます。

Q4. マイナ保険証を使えば手続きは不要ですか?

A. マイナ保険証を利用している場合、医療機関のオンライン資格確認により限度額情報が自動で反映されるケースが増えています。そのため、限度額適用認定証の事前申請が不要になる場合があります。ただし、対応状況は医療機関によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。

Q5. 不妊治療の費用はすべて高額療養費制度の対象になりますか?

A. いいえ、対象となるのは保険適用の診療費のみです。採卵や胚移植などの基本治療は対象ですが、先進医療や自由診療の費用(PGT-Aなど)、差額ベッド代、食事代などは対象外となります。不妊治療では保険内と保険外の費用が混在するため、それぞれを分けて考えることが重要です。

Q6. 月をまたいで治療した場合も合算されますか?

A. 高額療養費制度は1か月単位で計算されるため、月をまたぐと別々に計算されます。たとえば月末に採卵、翌月に移植を行った場合、それぞれの月で上限額が適用される可能性があります。不妊治療ではスケジュール調整が難しいこともありますが、月またぎによる負担増の可能性はあらかじめ理解しておくことが大切です。

まとめ:制度を知ることが最大の安心材料

不妊治療は高額というイメージがありますが、高額療養費制度を理解すれば、実質的な負担額は大きく抑えられます。

さらに医療費控除と併用すれば、翌年の税金も軽減されます。制度を正しく活用することで、お金のストレスを減らし、治療に集中できる環境を整えましょう。

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横浜にある体外受精
クリニックおすすめ3選

体外受精のクリニック選びで大切なのは、ご夫婦の状況に合った治療を受けられることです。
横浜にあるクリニック14院の口コミや実績を分析し、お二人の状況に寄り添った3院を調査しました。

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ベイフロント横浜
メディカルパーク ベイフロント横浜
引用元:メディカルパークベイフロント横浜公式HP
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40~41歳の妊娠率が、2025年1月時点で開示されている最新(2022年度)の全国平均の妊娠率が約30%(※1)に対して、約50%(※2)と平均を上回る実績があります。
卵子への負担を軽減する培養技術も活用し、妊娠が難しい患者様へのサポートに注力しています。

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045-620-6322
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https://mm-yumeclinic.com/about/
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TEL
045-228-3131※6
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横浜市立大学附属
市民総合医療センター
横浜市立大学附属市民総合医療センター
引用元:横浜市立大学附属市民総合医療センター公式HP
https://www.yokohama-cu.ac.jp/urahp/index.html
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TEL
045-261-5656
※2025年1月編集チーム調べ

※妊娠率(臨床妊娠):移植後、エコーにより胚が子宮内に確認された割合を指します
※1参照元:【PDF】日本産科婦人科学会ARTデータブック※2022年時点。2024年のデータはまだ公開されておりません(https://www.jsog.or.jp/activity/art/2022_JSOG-ART.pdf
※2参照元:メディカルパーク ベイフロント横浜公式※2024/1/1~2024/9/30時点(https://medicalpark-bf-yokohama.com/chiryo_jisseki/
※3参照元:「男性生殖器疾患」の治療実績数を、便宜上“男性不妊症”のランキングとしています。この件数には、他の病気の治療も含まれることがあります。
※4参照元:caloo(神奈川県の男性不妊症の治療実績)※DPC対象病院・準備病院・出来高算定病院の統計 (2022年4月〜2023年3月退院患者)(https://caloo.jp/dpc/disease/746/14
※5参照元:横浜市立大学附属 市民総合医療センター公式(2025年1月時点)(https://www.yokohama-cu.ac.jp/urahp/section/generative/danseifunin.html
※6 お電話での問い合わせは月曜・水曜・金曜のみ8:00~18:30、火曜・土曜8:00~16:30、木曜8:00~13:00、日曜8:00~13:00 (指定患者様のみ)、祝8:00~15:00

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