体外受精と人工授精の違い

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治療の目的と適応

体外受精(IVF)

体外受精の目的

体外受精は、卵子と精子を体外で受精させ、受精卵を子宮内に移植することで妊娠を目指す治療法です。自然妊娠が難しい場合に、人工的に受精を行うことで妊娠の可能性を高めます。特に卵管が閉塞している場合や、重度の男性不妊の場合に有効とされています。他の治療法で妊娠に至らなかった場合に選択されることが一般的です。

体外受精の適応

体外受精は以下のようなケースに適応されます。

  • 両側卵管閉塞や卵管機能障害がある場合
  • 重度の男性不妊(精子数や運動性の低下など)
  • 不妊の原因が特定できない場合
  • 他の治療法(タイミング法・人工授精など)で妊娠に至らなかった場合
  • 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)や子宮内膜症が原因で妊娠が難しい場合
  • 40歳以上の女性で自然妊娠の確率が低い場合
チェック
体外受精の
クリニック14院を調査
おすすめの3院がわかる

※2025年1月編集調べ

本サイトでは、横浜で体外受精を検討されているご夫婦に向けて、お二人の状況に合ったクリニックをご紹介。

「40代でのご出産を考えているご夫婦」
「第二子不妊にお悩みのご夫婦」
「男性不妊で治療が必要なご夫婦」

それぞれの状況に寄り添ったクリニックを調査しました。

診療時間や料金も確認できるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

人工授精(AIHまたはAID)

人工授精の目的

人工授精は、精子を直接子宮内に注入することで、自然に近い形で受精を促す方法です。受精は体内で行われるため、体外受精よりも自然な妊娠プロセスに近い特徴を持ちます。特に、精子の運動性がやや低い場合や、性交障害がある場合に適用されることが多いです。

人工授精の適応

  • 軽度の男性不妊(精子数や運動性がやや低い場合)
  • 性交障害(性交困難や勃起不全(ED))
  • 不妊の原因が特定できない場合(軽度のケース)
  • 子宮頸管粘液が少なく、精子が子宮内に到達しにくい場合
  • 夫婦のライフスタイルや仕事の関係で、自然妊娠の機会が限られている場合

手法の違い

体外受精

  1. 排卵誘発
    ホルモン治療を行い、複数の卵胞を育てることで、より多くの良質な卵子を採取できるようにします。排卵誘発には、内服薬や注射が使用され、卵胞の発育を医師が慎重にモニタリングします。
  2. 採卵
    経腟超音波ガイド下で針を用い、卵巣から成熟した卵子を採取します。採卵は通常、静脈麻酔や局所麻酔のもとで行われるため、痛みを感じることはほとんどありません。
  3. 受精
    体外で精子と卵子を受精させます。精子の運動性が低い場合は顕微授精(ICSI)が用いられることもあります。
  4. 胚移植
    受精卵を数日間培養し、成長を確認したうえで子宮内に戻します。胚の成長状態によっては、胚盤胞まで育ててから移植することもあります。

人工授精

  1. 精子採取
    夫(AIH)または第三者(AID)から精子を採取します。
  2. 精子洗浄
    精液を洗浄し、運動性の高い精子を選別します。
  3. 注入
    細いカテーテルを使い、子宮内に精子を注入します。この処置は短時間で終わり、痛みもほとんどありません。

横浜にあるクリニックの
体外受精と人工授精費用の違い

体外受精と人工授精では、治療にかかる費用が大きく異なります。

  • 体外受精
    自費診療の場合、卵子1個あたり採取する費用は約57,000円(税不明)保険適用の場合は自費診療の3割負担になりますので、約17,000円(税不明)です。もちろん、卵子を複数採取する場合や、胚凍結や顕微授精を行う場合、さらに費用がかかります。
  • ※2025年1月編集チーム調べ(横浜にあるクリニック14院の中から公式HPに卵子1個あたりの採卵料金が記載されている8院の平均金額を調査)
  • 人工授精
    自費診療の場合、1回あたりの費用は約21,000円(税不明)保険適用の場合は5,460円になります。
※2025年1月編集チーム調べ(横浜にあるクリニック14院の中から公式HPに卵子1個あたりの採卵料金が記載されている12院の平均金額を調査)

体外受精は、採卵や培養などの高度な医療技術を必要とするため、人工授精と比較して費用が高額になります。一方、人工授精は比較的シンプルな治療であり、費用負担も少なく済みます。

成功率の違い

治療法によって成功率も大きく異なります。

  • 体外受精:成功率は約20〜40%(年齢による)
  • 人工授精:成功率は約5〜10%

人工授精は、精子が子宮内に注入されるものの、受精や着床は自然に任されるため、成功率が低めです。一方、体外受精は受精のプロセスを管理し、より良好な胚を選択できるため、成功率が高くなります。

それぞれのメリットと
デメリット

体外受精

メリット

  • 高い妊娠率(人工授精より成功率が高い)
  • 卵管障害や重度の男性不妊にも対応可能
  • 受精卵を事前に選別できる
  • 胚凍結を利用すれば、将来の妊娠の選択肢が増える

デメリット

  • 費用が高額
  • 採卵時の体への負担が大きい(麻酔・注射など)
  • 通院回数が多くなる
  • 精神的・身体的負担が大きい

人工授精(AIHまたはAID)

メリット

  • 費用が比較的安い
  • 体への負担が少ない(麻酔不要、通院回数が少ない)
  • 自然妊娠に近い形で受精が可能

デメリット

  • 成功率が低い(複数回試みる必要がある)
  • 卵管閉塞や重度の男性不妊には適応できない
  • 妊娠までの時間が長くなる可能性がある

まとめ

体外受精と人工授精は、それぞれ異なる不妊の原因に対応する治療法です。体外受精は、成功率が高いものの費用や体への負担が大きい治療法であり、人工授精は費用負担が少ないものの成功率が低いという特徴があります。不妊治療を検討する際は、自身の状況に適した方法を選択することが重要です。

ご夫婦に合った
横浜にある体外受精
クリニックおすすめ3選

体外受精のクリニック選びで大切なのは、ご夫婦の状況に合った治療を受けられることです。
横浜にあるクリニック14院の口コミや実績を分析し、お二人の状況に寄り添った3院を調査しました。

40代~
ご出産を考えている
ご夫婦にも心強い
メディカルパーク
ベイフロント横浜
メディカルパーク ベイフロント横浜
引用元:メディカルパークベイフロント横浜公式HP
https://medicalpark-bf-yokohama.com/
おすすめの理由

40~41歳の妊娠率が、2025年1月時点で開示されている最新(2022年度)の全国平均の妊娠率が約30%(※1)に対して、約50%(※2)と平均を上回る実績があります。
卵子への負担を軽減する培養技術も活用し、妊娠が難しい患者様へのサポートに注力しています。

TEL
045-620-6322
第二子不妊の
ご夫婦でも
通いやすい
みなとみらい夢
クリニック
みなとみらい夢クリニック
引用元:みなとみらい夢クリニック公式HP
https://mm-yumeclinic.com/about/
おすすめの理由

保育士常駐のキッズルームを設けており、「親子待合室」としても利用できます。
通常の待合室とは扉で区切られているため、待ち時間も周囲の視線を気にせず、お子さまと一緒にいられます。通院回数が多い体外受精でも安心して通えるクリニックです。

TEL
045-228-3131※6
男性不妊の
外科的治療が必要な
ご夫婦におすすめ
横浜市立大学附属
市民総合医療センター
横浜市立大学附属市民総合医療センター
引用元:横浜市立大学附属市民総合医療センター公式HP
https://www.yokohama-cu.ac.jp/urahp/index.html
おすすめの理由

不妊の原因に多くみられる男性不妊症の治療実績(※3)において神奈川県内1位(※4)を誇る病院です。一般男性の約7人に1人(※5)にみられる「精索静脈瘤」、約100人に1人(※5)に発症すると言われる「無精子症」まで、他院では対応が難しい男性不妊治療を受けられます。

TEL
045-261-5656
※2025年1月編集チーム調べ

※妊娠率(臨床妊娠):移植後、エコーにより胚が子宮内に確認された割合を指します
※1参照元:【PDF】日本産科婦人科学会ARTデータブック※2022年時点。2024年のデータはまだ公開されておりません(https://www.jsog.or.jp/activity/art/2022_JSOG-ART.pdf
※2参照元:メディカルパーク ベイフロント横浜公式※2024/1/1~2024/9/30時点(https://medicalpark-bf-yokohama.com/chiryo_jisseki/
※3参照元:「男性生殖器疾患」の治療実績数を、便宜上“男性不妊症”のランキングとしています。この件数には、他の病気の治療も含まれることがあります。
※4参照元:caloo(神奈川県の男性不妊症の治療実績)※DPC対象病院・準備病院・出来高算定病院の統計 (2022年4月〜2023年3月退院患者)(https://caloo.jp/dpc/disease/746/14
※5参照元:横浜市立大学附属 市民総合医療センター公式(2025年1月時点)(https://www.yokohama-cu.ac.jp/urahp/section/generative/danseifunin.html
※6 お電話での問い合わせは月曜・水曜・金曜のみ8:00~18:30、火曜・土曜8:00~16:30、木曜8:00~13:00、日曜8:00~13:00 (指定患者様のみ)、祝8:00~15:00

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