体外受精を検討していると、「卵胞が何mmになれば採卵できるのか」「小さい卵胞でも採卵できるのか」「大きすぎると卵子の質が悪くなるのか」と不安になる方は少なくありません。
卵胞の大きさは、採卵日を決めるうえで大切な目安です。ただし、卵胞が何mmなら必ず成熟卵が採れる、何mmなら妊娠しやすいと一律に決まるものではありません。実際には、卵胞の大きさに加えて、卵胞数、ホルモン値、年齢、卵巣機能、過去の治療結果などをふまえて医師が総合的に判断します。
この記事では、体外受精における卵胞の大きさの目安や、卵子の成熟度との関係、採卵日が決まる流れについて解説します。
卵胞とは、卵巣の中で卵子を包んでいる袋状の組織です。診察で「卵胞が18mm」「卵胞が20mm」と言われる場合、卵子そのものの大きさではなく、卵胞の直径を指しています。
体外受精では、排卵誘発剤を使って複数の卵胞を育てることがあります。自然周期では通常ひとつの卵胞が大きく育ちますが、体外受精では複数の卵子を採取するために、複数の卵胞を同時に育てることがあります。
そのため、卵胞ごとに成長スピードが異なり、20mm近い卵胞がある一方で、12〜15mm程度の卵胞があることもあります。卵胞の大きさがバラバラだからといって、すぐに治療が失敗するわけではありません。
卵胞の大きさは、主に経腟超音波検査で確認します。必要に応じて血液検査でホルモン値を確認し、卵胞の発育状況とあわせて採卵のタイミングを判断します。
体外受精では、採卵の目安として18〜22mm前後の卵胞サイズが参考にされることがあります。特に18mm以上になると、成熟卵が得られやすいと考えられることが多く、採卵日を決める際のひとつの基準になります。
ただし、18mmになったら必ず採卵する、22mmを超えたら遅すぎる、という単純な判断ではありません。治療方法や卵巣の反応、ホルモン値によって適切なタイミングは変わります。
| 卵胞の状態 | 考え方の目安 |
|---|---|
| 12mm未満 | 小さい卵胞とされ、未成熟卵の可能性が高くなりやすい |
| 12〜18mm未満 | 成長途中の卵胞として見られることがある |
| 18mm以上 | 成熟卵が得られやすい目安として参考にされる |
| 20mm前後 | 採卵や排卵のタイミング判断でよく参考にされる |
このような数値はあくまで一般的な目安です。採卵日は卵胞径だけでなく、卵胞数やホルモン値を含めて総合的に決まります。
卵胞が小さい場合、その中の卵子はまだ十分に成熟していない可能性があります。未成熟卵は、そのままでは受精に進めないことがあり、顕微授精を予定していても成熟していなければ受精操作ができない場合があります。
そのため、採卵のタイミングが早すぎると、採卵できた数はあっても、成熟卵が少なくなる可能性があります。
一方で、小さい卵胞からも卵子が採れることはあります。12mm未満の卵胞でも卵子が得られる場合があり、採れた卵子が成熟していれば、その後の受精や胚発育につながる可能性もあります。
ただし、小さい卵胞では採取率や成熟率が下がりやすい傾向があります。小さい卵胞があること自体を悲観しすぎる必要はありませんが、成熟卵が得られる可能性は医師に確認しておくと安心です。
卵胞が25mm以上と聞くと、「大きすぎるのでは」と不安になる方もいます。しかし、卵胞が大きいからといって、必ず卵子の質が悪いとは限りません。
体外受精では、排卵を抑えながら卵胞を育てることがあります。そのため、自然周期で排卵直前の卵胞を見る場合とは状況が異なります。大切なのは、卵胞の大きさだけでなく、排卵済みになっていないか、ホルモン値がどう推移しているかをあわせて見ることです。
体外受精では複数の卵胞を同時に育てるため、卵胞の大きさがそろわないことがあります。大きい卵胞に合わせて早めに採卵すると、小さい卵胞は未成熟になりやすくなります。一方で、小さい卵胞の成長を待つと、大きい卵胞がさらに大きくなります。
そのため医師は、全体のバランスを見ながら「どのタイミングで採卵すれば成熟卵を得やすいか」を判断します。卵胞のサイズがバラバラなときは、何mmかだけでなく、成熟卵がどれくらい期待できるかを確認することが大切です。
体外受精では、卵胞が十分に育ったと判断されたタイミングで、卵子の最終成熟を促すトリガー注射を行います。その後、排卵する前に採卵を行うのが一般的です。
トリガー注射のタイミングが早すぎると未成熟卵が多くなる可能性があり、遅すぎると排卵済みのリスクが心配されます。そのため、医師は卵胞の大きさ、卵胞数、ホルモン値などを確認しながら、採卵日を決定します。
採卵日は卵胞の育ち方によって直前に決まることもあります。仕事や家庭の予定を調整する必要がある場合は、採卵周期に入る前に通院頻度や採卵日の決まり方を確認しておきましょう。
卵胞の大きさは、卵子の成熟度を考えるうえで重要な情報です。しかし、妊娠に至るまでには、採卵、受精、胚培養、胚移植、着床といった複数のステップがあります。
卵胞がよい大きさに育っていても、必ず良好胚になるとは限りません。反対に、採卵数が少なくても、受精や胚発育につながることがあります。
体外受精では、卵胞サイズだけで一喜一憂せず、成熟卵数、受精率、胚発育、子宮内膜の状態などを含めて治療全体で考えることが大切です。
卵胞の大きさに不安がある場合は、インターネット上の目安だけで判断せず、自分たちの治療状況に合わせて医師に確認しましょう。
夫婦で治療内容を共有しておくと、通院や仕事の調整もしやすくなります。不安な点は診察時に具体的に質問し、自分たちに合った治療方針を確認しましょう。
体外受精では、採卵の目安として18〜22mm前後の卵胞サイズが参考にされることがあります。特に18mm以上は成熟卵が得られやすい目安として扱われることがありますが、採卵日は卵胞径だけで決まるものではありません。
小さい卵胞では未成熟卵が多くなりやすい一方、成熟卵が採れる場合もあります。大きい卵胞でも必ず質が悪いとは限らず、卵胞の大きさがバラバラになることも体外受精では珍しくありません。
卵胞の大きさは大切な判断材料ですが、採卵は卵胞数、ホルモン値、年齢、卵巣機能、過去の治療結果などをふまえた総合判断で決まります。不安な数値がある場合は、自己判断せず医師に相談しながら治療を進めましょう。
体外受精のクリニック選びで大切なのは、ご夫婦の状況に合った治療を受けられることです。
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※1参照元:【PDF】日本産科婦人科学会ARTデータブック※2022年時点。2024年のデータはまだ公開されておりません(https://www.jsog.or.jp/activity/art/2022_JSOG-ART.pdf)
※2参照元:メディカルパーク ベイフロント横浜公式※2024/1/1~2024/9/30時点(https://medicalpark-bf-yokohama.com/chiryo_jisseki/)
※3参照元:「男性生殖器疾患」の治療実績数を、便宜上“男性不妊症”のランキングとしています。この件数には、他の病気の治療も含まれることがあります。
※4参照元:caloo(神奈川県の男性不妊症の治療実績)※DPC対象病院・準備病院・出来高算定病院の統計 (2022年4月〜2023年3月退院患者)(https://caloo.jp/dpc/disease/746/14)
※5参照元:横浜市立大学附属 市民総合医療センター公式(2025年1月時点)(https://www.yokohama-cu.ac.jp/urahp/section/generative/danseifunin.html)
※6 お電話での問い合わせは月曜・水曜・金曜のみ8:00~18:30、火曜・土曜8:00~16:30、木曜8:00~13:00、日曜8:00~13:00 (指定患者様のみ)、祝8:00~15:00