体外受精の成功率を左右する要素の一つが、受精卵をどのような環境で育て、どの胚を選んで移植するかという「培養」と「胚選択」の工程です。このページでは、近年多くのクリニックが導入している「タイムラプスインキュベーター」の仕組みやメリット、妊娠率への効果、先進医療としての位置づけについて解説しています。
タイムラプスインキュベーターとは、カメラを内蔵した胚培養器で、受精卵を培養器の外に取り出すことなく、一定間隔で連続撮影しながら成長の様子を観察できる装置です。「エンブリオスコープ」などの製品名で知られています。
従来の培養では、胚の状態を確認するたびに培養器から取り出して顕微鏡で観察する必要があり、そのつど温度やpH、ガス濃度などの環境が変化していました。タイムラプスインキュベーターは、庫外に出さずに撮影できるため、胚にとって安定した環境を保ちながら、成長の過程を細かく記録できる点が大きな特徴です。
タイムラプス培養には、主に次のようなメリットがあります。
特に、胚を安定した環境で育てられることと、観察の情報量が飛躍的に増えることが、従来型の培養器との大きな違いです。
従来の胚評価は、限られた回数の観察で得られる「その瞬間の形態」で判断していました。これに対しタイムラプスでは、受精から胚盤胞に至るまでの成長過程(分割の速度やタイミング)を連続データとして評価できるため、より多くの情報にもとづいた胚選択が可能になります。
近年では、こうした連続的な画像データをAI(人工知能)で解析し、着床しやすい胚を客観的に評価する取り組みも進んでいます。培養士の経験に加えてデータによる評価を組み合わせることで、より妊娠につながりやすい胚の選択が期待されています。
タイムラプス培養の効果については、導入施設から胚盤胞発生率や妊娠率の向上、流産率の低下を報告する研究がある一方、標準的な培養法と比べて妊娠率に明確な差はないとする報告もあり、評価は施設や研究によって分かれています。
そのため、タイムラプスインキュベーターは「胚に優しい安定した培養環境」と「より多くの情報にもとづく胚選択」という利点をもつ有力な技術ではあるものの、導入すれば必ず妊娠率が上がると断言できるものではありません。実際の効果や自分の治療に適しているかどうかは、担当医に確認することをおすすめします。
タイムラプス撮像法による受精卵・胚培養は、保険診療と併用できる「先進医療」として認められている技術です。保険適用となる体外受精・顕微授精の診察や検査などと組み合わせて受けることができます。
ただし先進医療部分の技術料は自己負担(自費)となり、費用の目安は3万円前後(施設により異なる)です。自治体によっては先進医療にかかる費用の助成制度が設けられている場合もあるため、お住まいの地域やクリニックの案内を確認するとよいでしょう。
A. カメラを内蔵した胚培養器で、受精卵を培養器の外に取り出さずに一定間隔で連続撮影しながら成長を観察できる装置です。安定した環境を保ちつつ、胚の成長過程を細かく記録できます。
A. 従来は観察のたびに胚を培養器から取り出す必要があり、環境が変化していました。タイムラプスでは庫外に出さずに観察できるため環境変化を抑えられ、さらに連続撮影により観察できる情報量が大幅に増えます。
A. 胚盤胞発生率や妊娠率の向上、流産率の低下を報告する研究がある一方で、標準的な培養法と大きな差はないとする報告もあります。有力な技術ですが効果には幅があり、自分の治療に適しているかは担当医に相談するのが安心です。
A. タイムラプスで得られた連続的な画像データをAIが解析し、着床しやすい胚を客観的に評価する取り組みです。培養士の経験による評価と組み合わせることで、より妊娠につながりやすい胚の選択が期待されています。
A. タイムラプス撮像法による培養は、保険診療と併用できる「先進医療」として扱われています。技術料部分は自費となり、費用の目安は3万円前後(施設により異なる)です。助成制度がある自治体もあるため、クリニックや自治体の案内をご確認ください。
体外受精のクリニック選びで大切なのは、ご夫婦の状況に合った治療を受けられることです。
横浜にあるクリニック14院※の口コミや実績を分析し、お二人の状況に寄り添った3院を調査しました。
40~41歳の妊娠率が、2025年1月時点で開示されている最新(2022年度)の全国平均の妊娠率が約30%(※1)に対して、約50%(※2)と平均を上回る実績があります。
卵子への負担を軽減する培養技術も活用し、妊娠が難しい患者様へのサポートに注力しています。
保育士常駐のキッズルームを設けており、「親子待合室」としても利用できます。
通常の待合室とは扉で区切られているため、待ち時間も周囲の視線を気にせず、お子さまと一緒にいられます。通院回数が多い体外受精でも安心して通えるクリニックです。
不妊の原因に多くみられる男性不妊症の治療実績(※3)において神奈川県内1位(※4)を誇る病院です。一般男性の約7人に1人(※5)にみられる「精索静脈瘤」、約100人に1人(※5)に発症すると言われる「無精子症」まで、他院では対応が難しい男性不妊治療を受けられます。
※妊娠率(臨床妊娠):移植後、エコーにより胚が子宮内に確認された割合を指します
※1参照元:【PDF】日本産科婦人科学会ARTデータブック※2022年時点。2024年のデータはまだ公開されておりません(https://www.jsog.or.jp/activity/art/2022_JSOG-ART.pdf)
※2参照元:メディカルパーク ベイフロント横浜公式※2024/1/1~2024/9/30時点(https://medicalpark-bf-yokohama.com/chiryo_jisseki/)
※3参照元:「男性生殖器疾患」の治療実績数を、便宜上“男性不妊症”のランキングとしています。この件数には、他の病気の治療も含まれることがあります。
※4参照元:caloo(神奈川県の男性不妊症の治療実績)※DPC対象病院・準備病院・出来高算定病院の統計 (2022年4月〜2023年3月退院患者)(https://caloo.jp/dpc/disease/746/14)
※5参照元:横浜市立大学附属 市民総合医療センター公式(2025年1月時点)(https://www.yokohama-cu.ac.jp/urahp/section/generative/danseifunin.html)
※6 お電話での問い合わせは月曜・水曜・金曜のみ8:00~18:30、火曜・土曜8:00~16:30、木曜8:00~13:00、日曜8:00~13:00 (指定患者様のみ)、祝8:00~15:00