良好な胚を移植しても着床に至らない場合、胚そのものではなく「子宮内膜が胚を受け入れるタイミング」がずれている可能性があります。このページでは、そのタイミングを調べるERA検査(子宮内膜受容能検査)の内容や流れ、対象となる人、先進医療としての費用を解説しています。
ERA検査(子宮内膜受容能検査)とは、子宮内膜をごく少量採取し、着床に関わる200個以上の遺伝子の発現パターンから、胚を受け入れられる状態かどうかを判定する検査です。
前提となるのが「着床の窓(インプランテーションウィンドウ)」という考え方です。子宮内膜が胚を受け入れられる期間は月経周期のなかでごく限られており、黄体ホルモンが働き始めてから5日目前後の、1〜2日程度の短い期間と考えられています。この窓が開くタイミングには個人差があり、標準的な移植日より前後にずれている方がいます。
結果は「Receptive(受容期)」「Pre-receptive(受容期前)」「Post-receptive(受容期後)」などに分類され、ずれがあればその分だけ移植日を調整します。胚の質を評価するのではなく、移植の「日にち合わせ」を目的とした検査です。
ERA検査は、実際の胚移植と同じホルモン環境を再現した「模擬周期」で行います。ホルモン補充周期の場合、一般的な流れは次のとおりです。
採取自体は数分で終わりますが、生理痛に似た痛みや少量の出血をともなうことがあります。検査を行った周期は移植せず、結果が出た次の周期以降に、判定に合わせたタイミングで移植するのが基本の進め方です。
ERA検査は全員に一律で行う検査ではありません。主な対象は、良好な胚を複数回移植しても着床・妊娠に至らない、いわゆる反復着床不全のケースです。先進医療としての適応も「これまで反復して着床または妊娠に至っていない患者」に限定されています。
こうしたケースでは、超音波検査や血液検査ではわからないタイミングのずれが隠れていることがあります。医療機関からは、検査を受けた方の20〜30%程度(およそ2〜3割)で着床の窓のずれが判明したと報告されています。裏を返せば、7〜8割の方は標準的なタイミングで問題がなかったということでもあります。
着床に至らない背景には胚の染色体の状態や子宮内の炎症・細菌叢の乱れなども関わるため、子宮内フローラ検査やPGT-Aと併せて優先順位を整理することが大切です。
ERA検査は「子宮内膜受容能検査1」として、保険診療と併用できる先進医療に位置づけられている検査です(2026年7月1日時点の先進医療技術一覧に掲載)。検査に付随する診察・超音波検査・薬剤などは保険診療として受けられます。
一方、先進医療にあたる技術料は全額自己負担です。費用の目安は12万〜15万円前後で、施設によって金額は異なります(例:東邦大学医療センター大森病院では143,000円)。別途、模擬周期の薬剤費や診察費も見込んでおきましょう。
横浜市は独自の不妊治療費助成を実施していないため、技術料は基本的に全額自己負担です(横浜市の助成制度の状況)。金額は施設ごとに公表されているため、受診を検討しているクリニックの料金案内で確認してください。
目安となるのは、良好な胚を2〜3回移植しても着床に至らなかったときです。1回目の移植前から全員に行う検査ではなく、これまでの移植結果を踏まえて必要性を判断します。
模擬周期に1周期、結果判明までに2〜3週間かかるため、移植までに1〜2か月ほど余裕を見ておく必要があります。年齢や残っている胚の数によっては、検査より移植を優先したほうがよい場合もあります。1回の採取で子宮内フローラ検査と同時に行える施設もあるため、まとめて調べられるかも含めて担当医と相談しましょう。
A. 子宮内膜を少量採取し、着床に関わる遺伝子の発現パターンから「胚を受け入れられる状態か」を調べる検査です。胚の質ではなく、移植に適したタイミング(着床の窓)を特定することを目的としています。
A. 子宮内膜が胚を受け入れられる限られた期間のことで、黄体ホルモンが働き始めてから5日目前後の1〜2日程度と考えられています。開くタイミングには個人差があり、標準的な移植日と前後にずれることがあります。
A. 良好な胚を複数回移植しても着床・妊娠に至らない反復着床不全の方が主な対象です。先進医療としての適応も、反復して着床または妊娠に至っていない患者に限定されています。
A. 医療機関からは、受けた方の20〜30%程度で着床の窓のずれが判明したと報告されています。裏を返せば多くの方は標準的なタイミングで問題がなく、着床しない原因が他にあることも考えられます。
A. 「子宮内膜受容能検査1」として保険診療と併用できる先進医療に位置づけられています。診察や薬剤は保険診療で受けられますが、検査の技術料は全額自己負担で、目安は12万〜15万円前後(施設により異なる)です。
体外受精のクリニック選びで大切なのは、ご夫婦の状況に合った治療を受けられることです。
横浜にあるクリニック14院※の口コミや実績を分析し、お二人の状況に寄り添った3院を調査しました。
40~41歳の妊娠率が、2025年1月時点で開示されている最新(2022年度)の全国平均の妊娠率が約30%(※1)に対して、約50%(※2)と平均を上回る実績があります。
卵子への負担を軽減する培養技術も活用し、妊娠が難しい患者様へのサポートに注力しています。
保育士常駐のキッズルームを設けており、「親子待合室」としても利用できます。
通常の待合室とは扉で区切られているため、待ち時間も周囲の視線を気にせず、お子さまと一緒にいられます。通院回数が多い体外受精でも安心して通えるクリニックです。
不妊の原因に多くみられる男性不妊症の治療実績(※3)において神奈川県内1位(※4)を誇る病院です。一般男性の約7人に1人(※5)にみられる「精索静脈瘤」、約100人に1人(※5)に発症すると言われる「無精子症」まで、他院では対応が難しい男性不妊治療を受けられます。
※妊娠率(臨床妊娠):移植後、エコーにより胚が子宮内に確認された割合を指します
※1参照元:【PDF】日本産科婦人科学会ARTデータブック※2022年時点。2024年のデータはまだ公開されておりません(https://www.jsog.or.jp/activity/art/2022_JSOG-ART.pdf)
※2参照元:メディカルパーク ベイフロント横浜公式※2024/1/1~2024/9/30時点(https://medicalpark-bf-yokohama.com/chiryo_jisseki/)
※3参照元:「男性生殖器疾患」の治療実績数を、便宜上“男性不妊症”のランキングとしています。この件数には、他の病気の治療も含まれることがあります。
※4参照元:caloo(神奈川県の男性不妊症の治療実績)※DPC対象病院・準備病院・出来高算定病院の統計 (2022年4月〜2023年3月退院患者)(https://caloo.jp/dpc/disease/746/14)
※5参照元:横浜市立大学附属 市民総合医療センター公式(2025年1月時点)(https://www.yokohama-cu.ac.jp/urahp/section/generative/danseifunin.html)
※6 お電話での問い合わせは月曜・水曜・金曜のみ8:00~18:30、火曜・土曜8:00~16:30、木曜8:00~13:00、日曜8:00~13:00 (指定患者様のみ)、祝8:00~15:00